インプラント お悩み

入れ歯にしたくないときインプラントで治療できる?

23.12.25

歯を失ってしまったとき、多くの患者さんは入れ歯やブリッジを選択されていると思います。特に全ての歯を失ってしまった方は、いわゆる「総入れ歯」にせざるを得ないという方がほとんどでしょう。
しかし、総入れ歯のお悩みとして「違和感が無くならない」「すぐにずれたり外れたりする」などお困りの方も多いのではないでしょうか。
今回はそのような方へ向けて、当院が導入しているインプラント治療をご紹介したいと思います。

保険適応の入れ歯は不具合が起きやすい


多くの方は、歯を失った際に入れ歯を保険適応で作製します。しかし、保険で決められている材料で作製される入れ歯は「しっかり噛めない」「ズレやすい」「食べ物が入れ歯と歯ぐきの間に挟まる」「歯茎に当たって痛い」など、入れ歯に苦労されているお声をよく耳にします。
歯科医院ではお困りの症状で来院された際は入れ歯を削るなど調整を行いますが、その処置にも限界があり、必ずしも最適にお使いいただける状態にできるとは限りません。
そこで、日常生活において「しっかり噛んで食べる」「滑舌良く話す」といった普通のことが難しく感じる方もいらっしゃいます。

総入れ歯は特に噛みにくい

特に「総入れ歯」の方は、天然歯で噛んでいた時に比べると、噛む力が20%程度の回復しか望めないと言われています。食事の時間に噛めない、痛いなど不便さや苦痛を感じることも増え、食事の時間を楽しめなくなってしまうこともあるようです。

見た目が悪くなる

保険適応の歯科材料で作製した入れ歯は、人工歯の色も数種類の中から患者さんの歯により近いものを選ぶことになり、より天然歯に近づけることが難しい場合も多いです。
また、歯茎に接する義歯床(ぎししょう)というビンク色の素材は、強度の関係から硬くて分厚い仕上がりになることが多いため、違和感や痛みを感じる原因になることがあります。
しかし、素材が限られていることや、強度の関係からあまり薄く削ることができないため、見た目にも「入れ歯」と気づかれやすく目立ってしまいます。

ずれやすい

入れ歯はその時の歯列弓にしっかり適合するように作製しています。経年とともに歯を失った歯茎は痩せてしまうため、義歯床と歯茎との間に隙間ができてしまいます。そのため、噛むたびにズレを起こしたり、ズレたことで歯茎に当たって痛むなどの不具合を感じる方もいらっしゃいます。ズレが大きいと入れ歯が緩んで外れやすくなることから「会話中に外れて恥ずかしい」というお声も耳にすることがあります。

滑舌が悪くなる

入れ歯は支えを義歯床で行うことから、歯茎や口蓋、舌側を大きく覆う形で作製されます。そのため、発音に必要な舌先の当たりが変わったりするため、発音しにくくなることもあります。息が漏れたような話し方になってしまったり、滑舌が悪くなったりすることでお悩みの方もいるようです。

噛み心地や見た目のお悩みを解消できるのが「インプラント」


入れ歯も医院によっては自費で作製できるものがありますので、より天然歯に近いツヤと色、ソフトにフィットする義歯床の入れ歯も作製することは可能です。(取扱い医院は事前に確認が必要です。)しかし、歯根の役割は回復しないため、噛み心地の回復度はインプラントよりは低くなってしまいます。また、入れ歯を支えるためにはどうしても床やクランプ(バネ)が必要で、そのような、噛み心地や見た目のお悩みを解消できるのがインプラント治療です。

噛み心地を回復させるために重要な「歯根」の役割

歯根は歯を支える役割だけでなく、噛んだ時の衝撃を受けて顎の骨に伝わることで「硬い」「柔らかい」などの噛み心地を感じさせる役割があり、この信号がとても重要です。食事を美味しく感じるのは「味」や「匂い」に「噛み心地」が必要な要素なのです。インプラントには歯根の役割を担う「インプラント体」があることで、安定性だけでなく噛み心地の回復も担うため、食事を美味しく感じさせる要素を復活させてくれます。

天然歯により近い修復が期待できる

単体のインプラントであれば、周辺の天然歯に負担をかけず単体で修復できるため、審美性も高い修復効果が得られます。また、歯冠部分の人工歯の素材はセラミックなど天然歯が持つ透明感やツヤ感も再現することができます。

抜群の安定性

入れ歯やブリッジは歯根部分が無いまま修復を行いますが、インプラントは人工歯根(インプラント体)を顎の骨に埋め込むことでしっかり装置が安定します。そのため、ズレによる違和感や不快感は避けることができます。

当院が行う複数歯を修復可能なインプラント治療


当院では、1歯単位で行うインプラント治療はもちろん、全部の歯を失い、入れ歯にするしかないとお悩みの方へおすすめのボーンアンカーやインプラントオーバーデンチャーを行なっています。

ボーンアンカー

顎の骨にインプラントを4〜5本埋め込み、そこへ作製したブリッジタイプの修復物を装着させる治療法です。

インプラントオーバーデンチャー(ケラター義歯・インプラント義歯)

入れ歯を支えるために必要な本数(3〜4本)のインプラントを主要部に埋め込み、入れ歯側に強力な磁石を埋め込んで、磁力で入れ歯を固定させる方法です。

まとめ


インプラントのイメージとして「手術が大変そう」「1本ずつ埋め込むので通院が長くかかりそう」といった考えがある方も多いかもしれません。複数損失した歯がある場合、インプラントを全ての損失ぶに埋め込む必要のないやり方であれば、手術や費用の負担を軽くすることにも繋がります。(全て単体のインプラントにした場合と比べて)
ご紹介したように、当院でもインプラントを活用した複数損失歯に対応できる修復方法がありますので、気になる方はぜひお気軽にご相談ください。

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