審美 お悩み

審美歯科とはどんな治療のこと? 治療内容をご紹介します

23.12.25

歯科において「審美歯科」とは、歯の健康はもちろん、見た目の美しさに重きを置いた上での治療や処置を行うことをいいます。より美しい口元、自信を持って笑顔を見せることができるといったご要望にお応えする治療方法です。
ただ、一般的な虫歯治療とは違い「高い?」「どんな治療?」とわかりにくい部分もあり、治療に踏み出せない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、どんなお悩みが解消できるのか、どのような治療があるのか、費用について等、審美歯科について解説したいと思います。

審美歯科とは


日本審美歯科協会の指針によると「審美歯科」とは
歯の健康と美をトータルに考える全国の歯科医師によって、歯や口元の美しさに焦点を当てた総合的な歯科治療のことを指している
と表明されています。

歯科治療は従来の治療として「虫歯や歯周病を治す」「よく噛めるようにする」といった機能面を回復する治療と、「歯をより自然に白く回復させる」「歯並びを綺麗に整える」と言った審美面に重視した治療があります。この両面を満たし、美しさという観点により重視した歯科治療が審美歯科治療です。

引用:日本審美歯科協会HPより

日本審美歯科協会とは

審美歯科でできること


審美歯科は、決められた内容があるわけではありません。歯科医院ごとに「審美歯科」というジャンルとして、導入している治療やケアはさまざまです。この項では、代表的な治療やケアをご紹介します。取扱いについては、各歯科医院で確認し受診されてくださいね。

ホワイトニング

歯の白さを本来の白さを取り戻すためのケアとして。また、本来の白さよりも白くしたいとご希望の方におすすめのケアです。一般的に、歯科医院で受けるオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングがあります。
コーヒーやワインなどの色素沈着、タバコによるヤニの沈着など、日常のブラッシングでは落とせなくなってしまった歯の黄ばみや黒ずみを落とし、本来の歯の白さ・ツヤを取り戻すことができます。また、本来の歯の色よりも白くしたい場合のホワイトニング(漂白)は、歯科医院で行われているホワイトニングでしか行えない治療です。

オフィスホワイトニング

歯科医院で行うホワイトニングです。歯科医院でしか取り扱うことができない特殊なホワイトニング剤を用いることで、歯の色素沈着を落とすことはもちろん、歯本来の色よりも白くすることができます。歯科医師や歯科衛生士によるプロの施術なので、安心して治療を受けることができます。

ホームホワイトニング

歯科医院で自分専用のマウスピースを作製し、自宅でホワイトニングを行う方法です。マウスピースにホワイトニング剤を入れて、毎日、一定時間装着することで、徐々に歯を白くすることができます。歯科医院監修の下行われるため、安全な低濃度のホワイトニング剤を使用します。

セラミック治療

保険診療で行われる修復治療の材料は規定があり、その中でより自身の歯に近い色に仕上げるのはどうしても限界があります。セラミックは色・ツヤ共に天然歯に近い仕上がりが期待できる素材です。セラミックを用いたインレーやクラウンは保険適応ではないため費用は高額になりますが、精巧に作られることで個々の歯質により近い修復物を作ることができます。前歯や、笑った時に見えるのが気になるという方は、奥歯にもおすすめです。

セラミッククラウン

虫歯治療で歯を大きく削った場合や、神経を抜く治療を行うなど、歯冠を大きく失っている場合に被せる治療で用いる修復物を「クラウン」と言います。保険診療では一般的に、奥歯には強度のある銀歯を使い、前歯には土台に銀を用いて、目立つ部分は歯科用プラスチック(レジン)などを用いることが多いです。保険診療の素材は見た目が不自然になったり、経年とともに変色や劣化を起こしてしまいます。「セラミック」で被せ物を作ることで、天然歯により近い色とツヤを再現することができますので、自然な仕上がりになります。また、耐久性にも優れていて、適切なケアを行えばしっかり噛めて見た目も美しい歯を取り戻すことができます。
オールセラミックにすれば、金属アレルギーの方も、発症が不安な方も、安心してお使いいただけます。

ラミネートベニア

前歯の表面を薄く削り、薄く仕上げたセラミックを貼り付ける治療です。セラミックで白く透明感のある仕上がりにできるので、歯の色を希望の白さに調整することもできますし、歯並びのわずかな隙間や段差を整えたりすることもできます。
短期間で治療が終わるため、前歯のみ歯並びを少し調整したい場合や、ホワイトニングできない神経を取った歯の色調整のためなどには最適な方法です。

セラモメタルクラウン

こちらも虫歯で歯を大きく削った場合に行う被せ物(クラウン)のひとつです。金属のフレームに、表面はセラミックを貼り付ける形状です。金属フレームであることで、オールセラミックよりは強度は高くなりますが、経年劣化で黒ずんだり、金属イオンが溶け出して歯茎が変色したりと、見た目の透明感や色調は劣ります。また、金属アレルギーの方は使用できません。

ファイバーコア

コアは「土台」のことです。神経を取る治療を受けた後はいわゆる「差し歯」になります。被せ物のための土台を作製しますが、噛む力に耐えられるよう、内部には金属を使用することが多いです。しかし土台にもグラスファイバーを使ったファイバーコアを使うことで、セラミッククラウンの美しさを引き立ててくれる透過性や、歯根にダメージを与えにくいしなやかさなどを兼ね備えた土台です。

セラミックインレー

虫歯治療において、神経に近い部分まで削って埋める場合、保険治療では「インレー」と呼ばれる金属の部分的な詰め物で補います。しかし強度を重視するが故に金属が目立ってしまうデメリットがあります。セラミックで作ったインレーの場合、治療部分がほとんど分からないほど自然に仕上げることができます。金属のインレーに比べて接着性も良いため、2次カリエスのリスクも金属よりも低くなります。

クリーニング

歯科医院で行う「クリーニング」とは、歯科医師や歯科衛生士といったプロの専門的な技術と、特殊な歯科機材などを用いて、歯の表面に沈着した汚れを落とすことです。特に、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目、歯並びが重なっている部分などは歯垢や歯石が沈着していることが多く、日々のブラッシングでは取り除けない汚れになっていることもあります。放置しておくと虫歯や歯周病の原因だけでなく、見た目にも黄ばみや黒ずんで見える要因にもなります。
定期的に歯科医院でクリーニングを受けることで、本来の歯の白さも取り戻すことができます。

まとめ


審美歯科は、定義に沿って個々の医院で行っている治療も異なります。かかりつけの医院で希望する修復方法が必ず受けられるとは限りません。ですから、事前にご自身が希望される審美歯科治療がある場合には、事前に導入されているか確認してから虫歯治療を開始されるのも方法のひとつです。費用に関しては保険適応外となるため、修復方法を選択する際には、治療方法と費用を十分ご納得の上でお選びになることをお勧めいたします。

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