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歯周病は罹ってもなかなか気づきにくいお口の「病気」です
23.12.03
歯周病は虫歯よりも「歯を失う原因となる病気」と言われています。初期症状があまり無く、気づかないうちに進行し重症化してしまうことも多いためです。病状悪化を食い止め、歯を失うようなことにならないように、少しでも早く異変に気付くことが大切です。
そこで今回は、歯周病に気づくためのポイントをご紹介します。ひ参考にご覧くださいね。
歯周病をセルフチェックしてみましょう
歯周病は初期症状がほとんどありません。そのため、気づかないうちに進行してしまいます。
歯周病の疑いがあることに気づくためにも、ぜひ以下のような症状がないかセルフチェックしてみてくださいね。
歯茎が赤く歯と歯の間が丸い
健康的な歯茎はピンク色で引き締まっています。また、歯と歯の間はV字形をしています。しかし歯周病になると歯茎が腫れて、赤く丸みのある形状になります。
さらに進行すると、歯茎がブヨブヨに腫れて歯周ポケットが深くなってしまいます。
歯茎から出血し始める
歯茎が炎症を起こしていると、歯ブラシが当たっただけの軽い刺激でもすぐに出血してしまいます。
進行すると、深くなった歯周ポケット下に溜まった膿も混じった血液が出ることもあります。
歯茎がムズムズもしくは痛い
歯茎の腫れがひどくなると痛みを伴うこともあります。また、顎の骨が溶かされて歯が動揺すると、噛んだ拍子に痛みを感じる原因にもなります。
歯茎が下がる
歯茎の炎症が進行すると、歯根部分にも感染が及び歯茎が下がってしまうため、歯が長くなったように感じることがあります。また歯と歯の間にすき間ができて食物が挟まりやすくなったりもします。
寝起きに口腔内がネバネバする
就寝中は唾液の分泌が減少します。そのため口内の細菌が増殖しやすい時間帯です。寝起きに口腔内がネバネバしたり口臭が強い場合は、歯周病菌が沢山繁殖しているサインです。
口臭を指摘されることがある
歯周病の原因になる細菌が出すガスが口臭の原因になるため、歯周病菌が繁殖していることから口臭が強くなっている可能性もあります。また、症状が悪化した際に排膿も口臭の原因になります。
歯周病になりやすい要因
歯周病になりやすい人には「なりやすい理由」があります。原因を知ることが予防につながることもありますので、日常的に心掛けておいていただきたいこともご紹介します。
一番の原因は「歯磨き不足」
一番の原因は、歯磨きができていないこと。もしくは磨き残しが多いことです。歯磨きの習慣が整っていない方は歯磨きをすることはもちろんですし、歯はとても複雑な形をしているので、磨いている人も、効率の良い磨き方が出来ているかが重要です。
咬み合わせや歯の側面はもちろん、舌側面や歯と歯の間など、歯面全体を磨くようにしましょう。
また、歯ブラシだけでは、汚れ全体の60%程しか落とせないと言われていますので、デンタルフロスや歯間ブラシを活用して、歯ブラシの毛先が届きにくい部分も忘れず磨くようにしていきましょう。
唾液が少ないかもしれません
唾液は「自浄作用」といって、口内を自然に洗浄したり殺菌したりする力があります。唾液の分泌が少ないとその効果が薄く口腔内が汚れやすくなってしまいます。また、ストレスや喫煙なども唾液の分泌を阻害するため、唾液を減らしてしまう要素がある方は、歯周病のリスクが上がっているかもしれません。
良質な唾液分泌を促すためにも水分をしっかり摂りましょう。適度にストレス解消を心がけたり、喫煙が原因として気になる方は本数の調整や禁煙を考えてみてくださいね。
歯並びが悪いことも関係します
同じ部分に汚れが蓄積したままになることが歯周病発症の一番の原因になるので、歯並びの凸凹が多いと、整っている歯並びに比べて汚れが残りやすく歯周病になりやすくなります。細かく意識して歯磨きすることが大切です。
歯列矯正治療を受けることは歯周病リスクを軽減する事の要素のひとつになりますが、気を付けたいのは、歯列矯正中です。矯正器具で磨きにくい場所に汚れが溜まりやすくなり、矯正治療期間は歯周病のリスクが高くなるので注意しましょう。
妊娠中は歯周病リスクが上がります
妊娠中に分泌が増える女性ホルモンは、歯周病菌が好む傾向があるという研究結果があります。
特につわりの時期は歯ブラシを口腔内に入れることもできない人や、食事が不規則になる人も多いと思います。非妊娠時よりも歯周病になりやすいため「妊娠性歯肉炎」を発症しやすいので気を付けましょう。
もしも妊娠性歯肉炎になってしまったとしても、妊娠中期(安定期)になってから歯科医院でケアを受ければ大丈夫です。ホルモン分泌が落ち着いてくると、自然に炎症も落ち着いてくる場合もあります。
ただ、妊娠前に歯周病に罹患している人は、ケア出来ない時期に症状が悪化してしまうことも考えられますので、ママになる準備を始めたら、お口の中も清潔で健康な状態にしておきましょう。
思春期の時期も注意が必要です
中学生や高校生くらいの成長期に歯茎が腫れ、出血がみられることがあります。これは「思春期性歯肉炎」ともよばれ、妊娠性の歯肉炎と同じくホルモンが関係しています。急性的な炎症なので「最近急に歯茎が腫れて歯磨きの時に血が出る」という方は要注意です。
対処としては一般的な歯周病のケアと同じく、正しい歯磨きを行うことが予防にもなりますし、歯科医院でクリーニングなどのケアを受けることもお勧めです。
まとめ
歯周病は大人の病気のようなイメージですが、実は大人だけでなく子供も罹ることがあります。また、さまざまな要因が重なるとさらに発症しやすくなる「原因や時期」もあるので注意しましょう。
どんな症状があり、どんな時に罹りやすいのか知っていると、初期のうちに対応・改善することができます。今回ご紹介した「症状のセルフチェック」などもぜひおこなってみてくださいね。