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インプラント治療を受けるための後悔しない歯科医院選びとは?
23.08.31
インプラント治療は、永久歯を喪失してしまった際の修復方法のひとつです。金属製の人工歯根を歯茎の中に埋め込み、その上に人工歯を装着します。審美性と機能性に優れており、ブリッジや入れ歯に比べて残存歯にも負担が少なく再建できます。ただし外科治療を伴うことと、保険適応にならないことから費用も高額なため、治療の失敗だけは避けたいものです。
そこで今回は「後悔しない歯科医院の選びのポイント」に焦点を当ててみました。これからインプラント治療を検討されている方はぜひ参考にお読みいただきたいと思います。
インプラントとは
そもそも「インプラント」と呼ばれているのは、体内に埋め込む人工物の総称です。たとえば整形外科などで骨折治療の際に、体内にボルトを入れたりするのを聞いたことがあると思います。それもインプラントです。歯科分野では「歯科用インプラント」「デンタルインプラント」などと呼ばれることもありますが、近年では歯科のインプラントが一般に知られるようになり、損失歯の修復方法の名称として広まってきました。
差し歯との違い
よく「インプラントは差し歯ですか?」という質問がありますが、全くの別物です。
土台に人工歯を被せるという形式が似ているので間違われることが多いと思いますが、差し歯の土台は自分の歯根でできています。つまり、神経を抜く処置はしたものの抜歯をするまでには至らず、自身の歯の根っこを残すことができた場合は、歯根を土台にして差し歯にすることができます。しかし、抜歯、もしくは事故などで歯を失ってしまった等、歯根を残すことができなかった場合には、顎の骨に穴を開けて人工歯根を埋め込み、人工的な土台を作製して歯を再建します。これがインプラントです。
ですからインプラントは、損失歯の修復方法として、差し歯ではなくブリッジや入れ歯と比較検討することになります。
インプラントを受ける歯科医院の選び5つのポイント
インプラント治療は外科治療を伴うこともあって、確かにリスクがゼロというわけではありません。そのため、安心・安全に治療を受けるためにも、歯科医院選びが重要になります。ただ、歯科医院はコンビニよりも多いとも言われており、また専門性も分かりにくいところがあるため「どうやって歯科医院を選んだらよいか分からない」という方も多いのではないでしょうか?
インプラント治療を受けるための歯科医院選びに関してのポイントは以下の5つです。
○治療について十分な説明を受けられること
○医療設備が整っていること
○歯科医師の知識と経験が豊富であること
○歯科医師とのコミュニケーションが十分に取れていること
○費用が明確であること
それぞれ詳しくご紹介します。
①治療について十分な説明を受けられる
インプラント治療には、外科手術をするというリスクを伴います。ですから、治療についての十分な説明を受け、納得の上で治療を受ける必要があります。現在の口腔内の状況はもちろん、治療方針、費用、治療や治療後のリスクなど、不安や疑問が残ることがないよう十分に把握し理解できる医院で治療を受けましょう。そのためには、1つの歯科医院で決めるのではなく、いくつか複数の医院でカウンセリングを受け、比較検討することをおすすめします。
②医療設備が整っている
安心・安全にインプラント治療をうけるためには、治療前の検査や治療計画、術後の管理などが十分に受けられる医療設備の充実度も医院選びには重要です。
虫歯治療などとは異なり、CTやレントゲンによる診査、細菌レベルでの衛生管理が必要になりますから、どのような設備を備えているかも重要な医院選びのポイントといえます。各医院の設備や感染対策などは医院のホームページで事前に確認することはもちろんですが、細かいことは掲載していないこともあるので、カウンセリング時に確認することも大切です。
③歯科医師の知識と経験が豊富
安全性の高いインプラント治療を受けるためには、歯科医師の高度な知識や技術、これまでの症例数や実績なども参考に選ぶことをおすすめします。
外科手術を伴うインプラント治療は、口腔内の健康状態だけでなく、顎の骨の状態や質、神経の走行、全身の健康状態などさまざまな点を考慮して行う必要があり、それらを十分に把握し進めることができる歯科医師の治療を受けることが重要です。検査や感染対策に十分な設備はもちろん、それらを駆使し、的確な診断と治療計画を提案できること。顎の骨が不足しているなどの症例にも対応可能であること。治療後の管理も十分行ってくれることなども意識しておきましょう。
④歯科医師とのコミュニケーションが十分に取れている
これまでご案内してきたように、インプラントは外科手術や体調管理など必要になることから、治療に対しての不安をお持ちになる方が多いと思います。治療について質問しにくい雰囲気があったり、質問しても回答が分かりづらいなど、不安を抱えたままでは安心して治療を受けることが難しいでしょう。
歯を失った際の治療方法はインプラントだけではありません。歯科医院側には、他の方法も含め、それぞれのメリット・デメリットを十分に説明し、十分理解し、同意を得た上で治療するのとが責務であり、患者側は納得いくまで話を聞く権利があります。不明点や不安を残すことなく「この歯科医院で治療を受けるのであれば安心」と思える医院に出会えるまで、セカンドオピニオンすることも方法のひとつです。
⑤費用が明確
インプラント治療は医療保険の適応になりません。費用は歯科医院ごとに取り決めた費用で個々に異なりますし、ホームページ等に掲載している費用に「何が含まれるのか」も確認する必要があります。
導入しているインプラントメーカーや、保証の有無、保証の内容。また、骨の造成手術などが追加されると、表示されている1本当たりの費用よりも高くなることもあるため、自身の症状がどれくらいの費用になるのか、事前に十分確認しておくことをおすすめします。
まとめ
インプラント治療は「嫌だったから他の医院に変えた」「治療のやり直しをしてほしい」といったことが気軽に行えるような治療ではありません。そのため、治療を受ける歯科医院選びがとても重要になります。後悔しない治療を受けるためにも「安い」「すぐに治療できる」といった条件だけでえらぶのではなく、ご案内したポイントを押さえながら、ご自身に最適と思われる歯科医院を探していきましょう。