インプラント お悩み

インプラント治療の保証期間はある? 保証期間や保証適応となるケースを解説

22.03.31

インプラント治療と言えば「高額」なイメージがあると思います。自費治療のため1本約40万円ほどかかることが多く、何らかのトラブルが起こった場合に「保証はどうなるのか」と不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、インプラント治療においての保証について詳しく解説します。高額な治療であるからこそ、安心・安全に治療を受けたいと思われるのは当然ですので、保証内容や保証期間などを下調べされて治療を検討される際の参考にされてください。

多くのインプラントには「保証制度」がある


インプラントは保証期間として「5~10年」に設定されていることが多いです。そこで何らかのトラブルが起こった場合には保証制度を使って再治療することができます。ただし全ての症例に適応するわけではなく、適応になるための条件があるので注意が必要です。また保証内容も、歯科医院によって異なることがほとんどですので、事前にしっかり把握したうえで治療を受けるようにしましょう。

格安なインプラントは要注意

インプラント治療を低価格で行っている医院もあります。費用だけで見ると魅力的に感じるかもしれませんが、安いということはどこかでコストカットしている可能性が考えられます。インプラントのメーカーはとても多く、日本で認証を受けていないものも出回っています。使用している材料が安いインプラントや、メーカー保証の付いていないものもあるかもしれません。また、保証を付けないことで治療費を安くしている場合は、トラブルが起こった場合の再治療費用は全額自己負担となる場合も考えられますので、費用が安いインプラントは保証期間や内容もしっかりチェックして選択するようにしましょう。

保証が適用となるケースとは?


先ほどもお話したように保証が適応になるケースは歯科医院の取り決めによって異なりますが、インプラント本体自体にメーカー保証が付いていることが多いです。一般的に保証の適応条件となる事例をいくつかご紹介したいと思います。

・インプラント体の破損

インプラントが不安定になり調べると、内部で破損が起こっていた など

・インプラント上部構造の破損

インプラント体に被せる人工歯に破折やヒビがある場合 など
例えば、インプラント体の保証期間内ではあるが、上部構造は保証されないので自費となる場合など、保証期間がインプラント体と上部構造で異なる場合などもありますので、治療を受ける前には必ず再治療時の保証期間や保証範囲など細かく確認しておくことをオススメします。

適用になる時期も確認しておきましょう

保証開始時期も重要です。例えばインプラント体の不具合は、顎の骨に埋め込む手術後すぐから適応になるのか確認しておきましょう。治療完了後からという場合、埋入後定着期間が必要となり、しばらく上部構造(人工歯)は装着しません。その期間にに不具合を起こすことも考えられるためです。

保証適応外となる保証適応外ケースはある?


保証期間内であっても、保証適応外と診断されるケースも考えられます。例えば以下のような理由が考えられます。
・そもそも保証対象のないの歯科医院で治療を受けていた
・治療を受けた歯科医医院とは別の医院を受診した
・治療後の定期的なメインテナンスの受診を怠ってしまった
・故意もしくは重大な過失による破損
・喫煙など治療後受けていた注意事項を守らなかった場合のトラブル など
保証適応外になる場合は自己負担での再治療となってしまいますので、事前に条件等を確認しておきましょう。また、不具合が起こった際は基本的に治療を受けた医院に相談し、保険適応外となるような過失を起こしてしまわないよう、治療後のメインテナンスを怠らないようにしましょう。

保険適応外となる「過失」とは?

インプラントは人工物とはいえ、治療後のメインテナンスがとても重要です。装置自体は丈夫ですが周辺組織が病気になれば、装置を支えることができなくなってしまい不具合を起こす可能性があります。それが「インプラント周囲炎」です。
インプラントが歯垢や歯石汚れに侵されてしまうと、歯周病と同じように歯茎の炎症や出血を起こします。重症化すれば排膿、顎の骨の溶解などからインプラントを支えることができなくなりグラつき始めます。そのまま食事していれば、噛み合わせの不具合から上部構造やインプラント体の破損を起こしたり、最悪の場合はインプラントが抜け落ちてしまいます。また、「喫煙」に関しても禁煙をお願いする場合がほとんどです。これは喫煙によってインプラントが骨や周辺組織と結合することを阻害してしまうためです。守られていないためにインプラントが不具合を起こしてしまった場合も「過失」とみなされてしまうため、治療後の注意事項も充分に留意していただくことになります。

医院によって保証の可否条件が異なる場合もある

ほとんどの症例でインプラントは自費治療となるため、医院独自の保証内容を取り決めている場合もあります。保障期間や費用が治療総額に含まれている場合と、保証を付ける場合は追加費用とする形態をとっているのかの違いもありますので注意しましょう。また、保証は全てのトラブルを網羅している訳ではなく、適応になる場合とそうでない場合があります。
こちらも条件など医院によって違いますので、治療前に把握しておきましょう。

まとめ


インプラント治療に関して、日本で認証されている信頼あるメーカーの装置であれば保証が付いているため、保証期間を設けていることがほとんどです。ただし、メーカー保証の年数であるのかどうかは医院によって違いがありますので、治療を受ける前にしっかり確認しておきましょう。そして、メインテナンスを怠らないように通常の生活を過ごしていれば、ほとんどの場合不具合を起こすことなく使えるとても丈夫で長持ちする修復物ですので、日常のセルフケアや定期検診等を怠らないよう過ごして頂ければと思います。

                                   記事一覧へ戻る