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歯列矯正のメリットを考える 不正咬合が身体へ与える悪影響とは?
21.02.24
歯並びが悪い状態を総称して「不正咬合(ふせいこうごう)」といいます。
不正咬合は見た目が悪いだけでなく、身体にさまざまな悪影響を及ぼすことがあるのをご存知でしょうか?
みなさんの身体の不調は、もしかすると歯並びの悪さが起こしているのかもしれません。
今回、不正咬合がきっかけで起こり得るさまざまな悪影響についてご紹介したいと思いますので、矯正治療をお難替えの方はぜひ参考にしてください。
なぜ不正咬合からさまざまな悪影響が起こるのか
歯は、中央から同じ種類の歯が上下左右対象に並んでいます。それぞれの歯の形状が上下で噛み合った際に食物を捉え、噛み切り、噛み砕き、すりつぶすという役割を持っています。
これらは正常な位置でしっかり噛み合わないとその働きを正しく行うことができません。
- 歯磨きがしにくくなるから
- 部分的に大きな咬合圧がかかってしまうから
- 口呼吸になってしまうから
- 骨格が歪んでしまうから
- 見た目が気になる
- 虫歯や歯周病になりやすい
- 口の中をケガしやすい
- 歯がダメージを受けやすい
- 肩こりや頭痛、腰痛の原因になる
- 食事がしにくい
- 病気になりやすい
歯は、単体でも複雑な形をしているのに、それが前後にデコボコしていたり歯が重なっていたりすれば、当然歯ブラシが当たりにくく歯磨のしにくさを感じます。
しっかり歯みがきしたつもりでも、毛先が届かない部分に食べカスや歯垢汚れが残りやすくなってしまうのです。
不正咬合から、歯が正しくない位置で噛み合い、当たるべき部分でない場所が強く当たります。
噛んだ時の圧力「咬合圧」は約60㎏程度といわれており、とても大きな力です。
正しい位置で噛み合っている場合は歯列全体でその圧力を分散しますが、歯並びが悪い部分にはその力が偏って大きくかかってしまうのです。
これが毎日、三食摂るたびに負担がかかることで、お口や身体に悪影響につながることがあります。
不正咬合の原因は、お口の筋機能が弱く顎の成長を妨げてしまったことが考えられます。
顎の成長がうまくいかないと、歯が正しい位置に並びきれなくなってしまうからです。
そして舌や口輪筋など周辺の筋肉が弱いと口元がポカーンと開き口呼吸になってしまいます。
人間は静常時には本来鼻で呼吸しますが、日常的に口で呼吸してしまうと身体にさまざまな悪影響を及ぼす要因となってしまいます。口呼吸は歯並びを悪くしたり、矯正治療の進みを妨げたり、矯正治療後後戻りを促してしまうこともありますので、矯正治療と同時進行で改善する必要があります。
歯並びは顎の形に並んでいきます。顎の形は生まれてから3歳頃までに決まるといわれており、その形のまま大きさが成長していきます。上下の顎がバランスよく成長できないと歯もきちんとあるべき場所に並ぶことができません。
人間の顔貌は骨格で決まるため、顎の形や歯並びが悪いと顔貌の歪みの原因にもなります。
不正咬合が身体へ与えるさまざまな悪影響
では具体的に、不正咬合が身体に与える悪影響にどんなものがあるのかご紹介します。
直接関係が無さそうな身体に起こる不具合が、実は歯並びから来ており、矯正治療を行ったことで改善されたという方もいらっしゃいますので、当てはまる症状はないかチェックしてみてくださいね。
実は矯正治療を希望される大人の方の殆どが「見た目が気になる」という主訴で始めます。
不正咬合がコンプレックスとなり、口元を隠さないと笑えないという方も多いのです。
就職やオーデション、結婚式などを目標に矯正治療を始められる方もいます。
ひと昔前は子どもの治療というイメージが強かった矯正治療も、最近大人の方の治療が増えてきているのは、この「見た目に関するコンプレックス解消」ということが大きいでしょう。
不正歯列の状態は個々によってさまざまです。「正しい歯磨きの仕方」といっても誰にでも当てはまるものではなく、凹凸のある部分や重なりがある部分は毛先が届きにくいため磨き残しがちです。
いつも同じ部分に食べカスが挟まっていたり歯垢汚れが付いたままになっていると、虫歯や歯周病のリスクがアップしてしまいます。また、不正歯列から日常的に口呼吸になっている人は、口腔内が渇きやすく細菌が繁殖しやすくなってしまうため、これも虫歯や歯周病のリスクを高める要因になります。
不正歯列で飛び出した歯が口内の粘膜に当たりやすい人は、同じ場所を噛みやすかったり、当たる刺激で口内炎になりやすかったりもします。また、出っ歯(上顎前突)の場合は転んだりすると前歯をぶつけやすくなります。
状況によっては歯の神経が壊死してしまったり、歯を失う要因にもなります。
通常であれば咬合圧はすべての歯で分散しますが、不正歯列で一部強く当たる(もしくは噛み合わない)部分があれば、その歯は他の歯よりもダメージを受けやすいということになり、経年とともに不具合を起こす可能性が高くなってしまいます。
虫歯でなくても神経が壊死してしまったり、歯質に破折やヒビが入ってしまったという例もあります。
不正歯列は噛み合わせのズレが起こりやすく、咬合圧が均等に分散されないことで一部の筋肉だけが強く使われてしまったりすることがあります。
その影響で顎関節症を招いたり、筋肉のコリから肩こりや頭痛へと症状が悪化してしまう可能性も考えられます。
また、不正歯列から口呼吸をしていると姿勢が猫背になりがちなため、腰への負担から腰痛を招く可能性もあります。
歯は大きく分けると、前歯は食物を捉え、噛み切る。奥歯は噛み砕きすりつぶすという役割があります。
しかし不正歯列があると、その機能がただしく行われないまま飲み込んでいることが考えられます。
胃腸への負担が大きくなってしまったり、栄養が十分分解されず肥満に繋がっている可能性もあります。
不正歯列から口呼吸が当たり前になってしまうと、風邪や鼻炎などの病気に罹りやすくなってしまいます。
なぜなら、本来はフィルター効果のある鼻で呼吸することで、外部から侵入する菌やウイルスを遮断していますが、口から入った菌やウイルスはダイレクトに体内に侵入してしまうためです。
まとめ
不正歯列があると身体にさまざまな悪影響を及ぼしているかもしれないということがお解
りいただけたでしょうか?もしも今回ご紹介した体調の不具合をお感じの場合には、矯正
治療をすることで改善されるかもしれません。
矯正治療は単に歯並びを整えるだけでなく、治療後は健康でいきいきとしたライフスタイ
ルを過ごすためにも有効的な治療です。気になる方はぜひお気軽にご相談ください。