矯正 お悩み

せっかくはじめた矯正治療 途中でやめるとどうなるの?

21.02.24

矯正治療を始める前には長期治療を決意してい始められたものの、さまざまな理由で治療を途中でやめる事態になってしまうことがあります。
その場合の歯への影響はもちろん、これまでにかかった費用はどうなるのかといったさまざまな不安を考えてしまい、矯正治療をためらっている方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、やめることになってしまう理由や、矯正治療を途中でやめる場合のリスクなどをご紹介します。矯正治療を検討されている方はぜひ参考にご覧ください。

矯正治療を途中でやめることになる理由とは?

矯正治療は歯並びを正しい位置に整えるまでに1~2年、その後数年~数十年後戻りを予防するための保定期間を要します。
この長い治療期間に矯正治療をやめることになる理由として、どんなことが考えられるでしょうか。

  1. 遠方への転居
  2. 転勤など越県するような遠距離の転居の場合、通院することが難しくなってしまいます。
    お子さまの場合、進学に伴う転居や留学といった、環境の変化に伴い、通院が難しくなるということもあるでしょう。
    これらは治療を開始した時点ではまだ未定事項で、予測できなかったというケースもあると思います。
    治療が保定期間に入っている状況であれば、年に数回だけ通院してもらう対処もできますが、調整が必要な期間であれば、かかりつけ医院は中断し、転院しなければならないことも多いでしょう。

  3. 生活スタイルの変化
  4. 治療開始時には歯並びを整えることへの意欲があったのに「進級・進学に伴い習い事や部活が忙しくなった」「仕事が変わり忙しくなった」「結婚し子育てに忙しくなった」など、生活スタイルが変化したことで通院が難しくなった場合にも中断することがあります。
    矯正治療が始まると月に1度の間隔で、調整や装置交換など来院する必要があります。生活スタイルが変わると予約を入れることが難しくなり、通院間隔が空き過ぎたり中断してしまったりする方も多いようです。

  5. 矯正装置によるストレス
  6. 矯正治療は長期間お口の中に装置が入ったままになります。そのため違和感や痛みを感じることもありますし、歯磨きや食事にも制限がかかってしまうこともあります。
    日常的なホームケアがめんどうに感じたり、違和感や痛みに弱い方は、矯正治療に大きなストレスを感じることもあるでしょう。
    また、医院との相性が合わないと、毎月の通院での診察やブラッシング指導などが嫌になり、精神的苦痛によって通院したくないと感じる方もいます。

    矯正治療を途中でやめるとどうなる?

    矯正治療を途中でやめてしまうと、どうなってしまうのでしょうか。お口に関することや費用面など、さまざまな不具合をご紹介します。

    1. 歯並びが整わない
    2. 途中でやめてしまえば歯並びは理想の歯並びになる前段階です。当たり前のことですが当初計画した理想の歯並びには整いません。
      また、歯周組織にこれまでの負荷がかかっているため歯が動きやすくなっています。
      いわゆる「後戻り」という現象を起こし、もっと歯並びが乱れてしまう可能性もあるのです。

    3. 再開しようとしてもすぐにはできない
    4. しばらく通院できずに中断し、状況が落ち着いたので通院を再開するといったことは難しい治療です。
      矯正治療は歯をゆっくりしか動かせないため、毎月少しずつ調整が必要になります。
      これは精密検査で計画的に行われており、中断していた期間があるとお口の状況が変化していることも多いのです。
      場合によっては矯正治療のやりかえが必要になってしまい、それまでの治療期間が無駄になってしまうこともあります。
      治療期間が延びて治療費も追加になることがあり、再度中断してしまうというケースも考えられます。

    5. 虫歯や歯周病が増えることがある
    6. 矯正期間中はただでさえ装置が邪魔をして汚れやすくなっています。
      矯正装置が装着されたまま中断期間が長いと、定期的なメンテナンスも受けていないため、歯垢や歯石が長期的に蓄積してしまうことで虫歯や歯周病発症のリスクが高くなってしまいます。
      通院していないので進行しても気づかず、歯に大きなダメージを与えてしまうことになるかもしれません。

    7. 費用がムダになってしまう
    8. 矯正治療は保険適応外になるケースがほとんどですので、高額な治療費となります。
      金額の内訳としては事前におこなう精密検査費や装置の代金が大きく占めており、治療開始時期に支払うことが多いです。
      治療が始まると毎回数千円の調整やメンテナンスにかかる費用は支払う必要がなくなりますが、精密検査費や装置代は戻ってこないのです。
      中断して他院に転院する場合には、新規の医院での精密検査が再度必要になったり、治療方法を変更したりすることもあります。また、中断していた期間が長い場合には、初めからやり直すことになり、再び費用が大きくかかる可能性もあるでしょう。

      矯正治療を途中でやめることにならないために

      矯正治療を途中でやめてしまうと、さまざまな不具合を起こすことがお解りいただけたと思います。
      そこで、矯正治療を始める前に中断しなければならないような事態にならないように気を付けることを考えてみましょう。

      開始時期をしっかり検討しましょう

      矯正治療は長期的な通院が必要だということを踏まえ、現在から数年後のライフプランを考えてみましょう。
      お子さまの場合は進学や受験に伴う環境の変化を考える必要があります。
      大人の場合は結婚や出産の予定や仕事の状況、転勤があるかなども考慮しておく必要があります。

      医院との相性は合っているか

      矯正治療を行っている医院は初回の相談やカウンセリングを無料もしくは低価格でおこなっています。
      そこで簡単な検査や診察を行い、ある程度の予測を立て、治療方法や金額など提案されます。
      結果をふまえた上でその医院で治療を受けるかどうかを決めればよいのです。
      ですから1医院だけでなく複数の医院でカウンセリングを受け、自身に合った医院を比較検討して決めることをおすすめします。
      長期間通う医院ですから、治療内容だけでなく通院にかかる時間や方法、歯科医師や歯科衛生士といったスタッフとの相性、医院の設備など、自身の通いやすさも重要なのです。

      まとめ

      矯正治療は基本的に、始めた医院で最後まで治療を受けることが大前提と考えましょう。
      途中でやめると、歯並びだけでなく金銭的にももったいない結果になってしまいます。
      できる限り途中でやめる事態になることがないよう、ライフスタイルやプランはもちろん、ご自身のモチベーションの維持なども考えて始めることが大切です。
      もしも転勤などの可能性がある方は、系列医院が複数ある医院を選んでおくと転院しやすいといったメリットもありますので、医院選びの参考にしてください。

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