矯正 お悩み

マウスピース矯正をすると会話しにくいって本当? 目立ちにくい矯正は滑舌に影響があるのか解説

22.07.31

歯列矯正治療をするにあたり「滑舌への影響」をご心配になる方もいると思います。最近では、仕事上の問題などから、目立ちにくいマウスピース矯正や裏側矯正を希望される方が増えていますが、歯の裏側まで装置が来ることから、滑舌を心配して治療開始に二の足を踏んだり、装置選びの際に迷う点の要素となってしまったりすることもあるでしょう。今回は歯列矯正で滑舌が悪くなってしまう装置とその理由、対処法などをご紹介します。事前に知っておくことで、歯列矯正を受けるか否かの判断や、治療開始後に慌てず対処できます。ぜひ参考にお読みください。

すべての矯正装置が滑舌に影響するわけではありません

発音は口の開閉や舌の動きで行います。とても繊細なもので、舌先を歯の裏や口蓋(上あご)に当てて出す音もあるため、矯正装置が入ることで数ミリ充たる位置が変わっただけでも滑舌が悪くなることがあり、聞いている相手が聞き取りにくい話し方になってしまいます。
そこでお気づきかもしれませんが、すべての矯正装置が滑舌に影響するわけではなく、裏側矯正やマウスピース矯正のように歯の裏側や口蓋(上あご)に当たる装置は滑舌が悪くなる可能性があります。
では滑舌に影響が出ては困るお仕事などの場合「表側矯正を選択すればよい」ということになりますが、そもそも仕事上目立ちにくい装置を希望されているという人も多いと思いますので、それでは解決法にならないという方もいらっしゃるでしょう。

滑舌に影響する可能性がある矯正装置とは?

滑舌に影響する可能性がある矯正装置は以下の2種類が考えられます。1つずつ詳しく解説していきます。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明で柔らかい素材でできたマウスピースを歯列全体に装着して行う矯正方法です。動かしたい部分に圧力がかかるよう設計されていて、定期的に自身でマウスピースを交換しながら歯並びを整えます。とても薄い素材で歯列全体にフィットするので矯正治療中だと気づかれにくく、且つ裏側矯正よりも凹凸が少ないので装着の違和感は少ないのが特徴です。歯の裏まで覆うため、この方法も滑舌に影響があるのではと心配されることがありますが、実はそれほど滑舌に影響することはありません。ただし、条件によっては滑舌に影響が出ることもあるのでのとほど詳しく解説します。

裏側矯正

裏側矯正は「舌側矯正」や「リンガル矯正」とも呼ばれているように、歯の裏側に装置を取り付け、それらをワイヤーで連結して歯を動かす装置です。従来の歯の表面に装置を取り付ける矯正方法とメカニズムはほぼ同じで、且つ装置が見えにくいため、矯正治療中であることを気づかれたくない方にはおすすめの審美性を誇ります。しかし、装置全体がお口の内側に装着されるので、滑舌への影響はもとより、食事のし辛さや舌への違和感、口内炎ができやすいなどの不具合を感じる方も多い方法です。

マウスピース矯正で滑舌が悪くなる原因


先述したように、マウスピース矯正は裏側矯正に比べればさほど発音に影響を及ぼすほどの違和感はない装置です。ただし、以下に挙げるような事が起こっていると、滑舌に影響してしまうこともあります。

装着してすぐの違和感

お口の中の感覚はとても敏感で、数ミリの噛み合わせのズレでも違和感を感じます。そこに薄い素材とはいえ装置が入れば、違和感を感じるのは当然のことです。始めはいつもよりも舌の当て方に慣れなかったり、違和感から口の動かしにくくなったりして発音しにくく感じることもあるでしょう。お口の中が装置が入った状態に慣れてくると、自然に発音できるようになるケースも多いです。
また、マウスピース矯正には多くのメーカーがありますので、メーカーごとにマウスピースのカスタマイズ性が異なり、違和感を感じにくいものも増えています。装置によって特徴などをリサーチされると良いかもしれません。

装置が正しく装着できていない場合

マウスピース矯正は装置を自分で着脱できるので、日々の食事や歯磨きの際に外したり付けたりを繰り返します。また、装置交換も来院することなく時期が来たら自分で行うという場合もあります。
装置がうまくはまっていないまま使っていたり、長く外していたことで歯並びにズレが生じ、フィットしていない状態で使っているというような事例もあります。
滑舌に違和感を感じたら、装置をはめなおしてみたり、しばらく外してしまったというようなことがあれば、まずはめる前に歯科医院へ相談してください。

裏側矯正で滑舌が悪くなる原因

インプラント治療の歯科医院の選び方
裏側矯正で滑舌が悪くなる主な理由は舌と直接触れる位置に装置が付くことにあるとお伝えしましたが、それも含め、理由は以下の3つが考えられます。

舌が装置に当たるため

歯の裏側は舌と直接当たりやすい位置に装置があるため、会話するたびに装置に触れます。発音するときに舌の位置はとても重要です。少し当たる位置が違うだけでしゃべりづらくなってしまいます。また、慣れるまでは特に装置に当たって舌が傷つきやすく、痛みや当たらないように避けてしまうことで発音しにくくなることもあるでしょう。

口が動かしにくくなるため

裏側矯正を付けると、舌の当たる位置が変わってしまい、動きも制限されてしまいます。口の動かし方でもしゃべりやすさが変わるため、以前と同じように動かしているしているつもりなのに、思ったように発音できないと感じることもあります

歯並びの悪さが原因となることも

歯並びの悪さも滑舌に影響することがあるため、もともと滑舌が悪いところに装置も付いてさらにしゃべりづらくなったと感じることもあります。また、歯が動いていく課程で一時的に隙間が大きくなったり、高い位置で噛んでしまったりして、発音が難しくなることもあります。このような場合の多くが、歯並びが整ってくるにつれて改善されるはずです。

まとめ

矯正装置による滑舌絵の影響はゼロとはいえません。これまでお口に無かった装置が入れば、誰でも違和感やお口の使いづらさは感じてしまうものです。しかし、装置の選び方によっては、滑舌に影響を及ぼさずに矯正治療を受けることもできます。とはいえ、仕事等でどうしても目立ちにくい装置にしなければならないという方もいるでしょうから、装置選びはさまざまなメリット・デメリットを加味したうえでライフスタイルに合わせて検討されることをおすすめします。

                                   記事一覧へ戻る