インプラント お悩み

インプラント治療を受けている平均年齢ってどれくらい?年齢制限はある?

22.06.26

年齢を重ねるにつれて気になる「口元の悩み」のひとつとして、歯を失ってしまった部分の治療に悩まれる方も多いのではないでしょうか?
ひと昔前ですと入れ歯や差し歯、ブリッジが主流でしたが、最近では歯の根っこから人工的に再現する治療法として「インプラント」を選択される方も増えています。
そこで皆さんからよくいただく質問「インプラントはどれくらいの年齢まで受けられるか」ということ。
インプラントを受けている平均年齢はどれくらいなのでしょうか。今回はインプラント治療を受けることができる適齢について解説したいと思います。ぜひ受診の参考にされてください。

インプラント治療を受けている平均年齢ってどれくらい?


インンプラント治療には明確な年齢制限はありませんが、適した年齢の目安はあります。
というのも、インプラントは顎の骨に穴をあけてネジ上の土台「インプラント体」を埋め込む手術を要するため、顎の骨が健康でなければ施術することができないからです。
「健康」といっても、成長過程の若者は受けることができませんし、ご高齢の方はさまざまな要素から受けられない場合もあります。ですから、おのずとインプラントを受けている平均年齢は決まってくる傾向があるかもしれません。

〇インプラント治療を受ける方の平均年齢は?

「年齢制限」というよりも、顎の骨が健康であれば何歳まででも治療は可能とも言えます。そのため90歳、100歳のご高齢な方であっても、治療が受けられる可能性があるということです。ただし顎の骨が丈夫ということだけでなく、手術を受けるにあたっての体力や、持病の有無など、さまざまな条件をクリアする必要があるので、そう考えると平均年齢としては、歯を失うことが徐々に増えるがインプラント治療に耐え得る体力や組織が健康な「60~70歳」くらいの方が施術を受けることが多い治療なのでは?と考えられます。

〇何歳からでも受けられる?

顎の骨が健康な人が受けられるのであれば、若者や子どもでも受けられるのではないかと考えますがそうではありません。若い人は基本的に顎の骨の成長が完了する18歳以降が適齢と推奨されています。成長期のお子さんは骨格が大きくなるためインプラントを埋め込んでも動いてしまう可能性が高いため施術が難しいと考えられるからです。歯並びや咬み合わせに悪影響を及ぼす可能性があるため、治療は行わない方針とされています。
ただしあくまでも推奨とされているのは、成長には個人差があるためです。もしも早期に歯を失ってインプラント治療をお考えの場合には、治療できる時期やそれまでの対処法など、歯科医院に相談しておきましょう。

60~70代がインプラント治療を受ける理由

インプラントを行う平均年齢がいつ頃なのかというのを定めるのは難しいですが、先ほどもお話したように、60~70代が多い傾向にあると考えられるのは「歯を失いやすい年齢」リンクしているのかもしれません。

〇歯や歯ぐきもが衰えてくる時期

歯や歯ぐきも身体と同じで、形成している組織は年々衰えます。虫歯や歯周病が悪化すれば、歯を維持することが難しくなり、抜歯せざるを得なくなったり脱落してしまったりする可能性は、若いころよりも高くなります。選択肢として入れ歯やブリッジにするのではなく、まだまだ顎の骨も健康でインプラントを埋め込む手術が受けられる、健康状態も良い世代がこの頃であると考えます。

〇高齢化社会も関係する⁉

今や高齢化社会と言われる時代となり、60~70代といってもまだまだ元気な世代です。一昔前ならご老人が歯を失うと「入れ歯」というイメージがあったかもしれませんが、今のシニア世代は80~90代でも元気な方も多く、60~70代といえばまだまだ若い!「これから余生を楽しむ」という方も多いでしょう。
インプラントは天然歯に近い機能性を持った装置です。旅行やご友人との会食などを楽しんだり、口元の若々しさを維持するために、インプラントを選択するというのがこの世代に多いのではないでしょうか。

〇審美性の高さを求めて

「見た目の美しさ」から選択される方も増えています。インプラントは入れ歯やブリッジと比べて、他の残存歯に負担をかけることなく、単体で天然歯のような機能と審美性の高さを再現することができます。保険適応外の修復方法ではありますが、見た目の美しさから選択されるという方もシニア世代に増えている理由のひとつです。

インプラントが適応できないこともある?

年齢に上限はないのですが、治療を受けられるかどうかは、個々の「お口の状態」や「健康状態」が大きく関係します。どのような場合、治療を受けられないのでしょうか。

〇顎の骨の量が少ない

歯周病を放置し重症化されたことで歯を失ってしまった場合、顎の骨が歯を支えられないほど溶けていることが予測されます。そのような場合は若い方でもインプラントの埋入ができません。インプラントを埋め込むために、事前に顎の骨を増やす治療を行ったのち、インプラントを埋入する手術をするという2段階を踏むことになります。

〇持病がある

全身疾患(心臓病や糖尿病など)がある場合、外科手術自体が難しいと考えられ、治療適応できないと診断されることがあります。また、骨粗しょう症で骨の量が少ない場合も、顎の骨が同じく手術に耐えられない可能性があるため適応外となることがあります。

〇喫煙が辞められない

ヘビースモーカーの場合、治療が難しいと言われることもあります。喫煙することによって治療後の歯ぐきの傷の治りや顎の骨とインプラント体との結合を阻害すると考えられているためです。インプラント治療の失敗を予防するためには、禁煙することが必要条件とされることがほとんどです。

まとめ

インプラント治療は決められた年齢制限はありませんが、適正年齢はあります。また、近年の高齢化社会などシニア世代のライフスタイルの変化に伴い、治療を受ける傾向が高い「平均年齢」はあると考えられます。一昔前のシニア世代の悩み「食事が噛めない」「入れ歯がズレる」といったイメージを払拭し、いつまでも健康に食事ができ、見た目のコンプレックスも解消できるインプラントを選ぶシニアが増えている傾向にあるということなのではないでしょうか

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