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気づかれない歯列矯正「インビザライン」ってどんな方法?
22.05.30
「歯並びが気になるので矯正治療を始めたい!でも…装置が目立つのは嫌だな」となかなか治療に踏み切れないという方におすすめの矯正方法が『インビザライン』です。
薄く透明な素材でできたマウスピースを用い手行うこの方法は、マウスピース矯正の中でもさまざまな症例に幅広く行うことができ、且つ見た目に矯正治療中であるとわかりにくいため、見た目が気になる方や人前に出る機会の多いお仕事の方などから支持され、近年希望者も増えている矯正方法です。
今回はインビザラインを検討したいと思っている方向けに特徴やメリット・デメリット、治療の流れ、費用など詳しくご案内したいと思います。
インビザラインとは
インビザラインは、1999年に歯科医療の先進国であるアメリカのアライン・テクノロジー社が開発した、歯並びを改善するマウスピース型の矯正装置です。従来のワイヤートブラケットを用いた矯正とは全く異なる装置で、透明なマウスピースを装着するだけなので、見た目を気にせずに矯正治療を受けることができます。数あるマウスピースメーカーの中でも、インビザラインは世界100か国以上で用いられ、1200万人を超える症例数を誇る装置です。
(参考:インビザライン【公式】HPより:https://www.invisalignjapan.co.jp/)
どのようにして歯をうごかすのか
インビザラインによる矯正治療は、完全オーダーメイド制です。コンピューター上で緻密に治療工程を計算しシミュレーションされたデータを基に患者ごと専用のマウスピースを作成し、1日20~22時間装着します。1~2週間に1度新しいマウスピースに交換することで、動かしたい部分に少しずつ圧力をかけ、歯並びを整えていきます。
インビザラインのここが凄い!
数あるマウスピース矯正の中でも、世界シェア率No.1のインビザラインは他のマウスピース矯正にない特徴をいくつか持っています。これにより従来マウスピース矯正では難しいとされた症例にも対応できるようになったり、治療のクオリティも向上できるようになりました。
精巧なマウスピース装置
従来のマウスピース矯正は、軽度の不正歯列にしか対応できませんでした。歯型を採って歯科技工士が作成していたので、精巧に作ったはずであっても人によって仕上がりに差が生まれてしまうため、複雑な歯並びの場合、対応が難しかったのです。また、交換用も次の型取りと作成が必要なので時間のかかるものでした。
その点、インビザラインは歯型採りは光学スキャナーで行い、コンピュータープログラム上で治療開始から完了までをシミュレーションします。歯の動きやアタッチメントを付ける場所など治療計画を立ててマウスピースが作成されるため精度に誤差が出ることなく作成できます。また、完了までのマウスピースが作成されるため、何度も歯型を採る必要もありません
奥歯も動かし幅広い症例に対応
従来のマウスピース矯正は、基本的に一方方向の圧力をかけることしかできないため、軽微な乱れや前歯のみの矯正でないと治療は難しいと診断されることがあるのですが、インビザラインは治療前の3Dシュミレーションによって確実な診断が可能となり、奥歯も含め全体的に動かすことができるようになりました。重度な症例の場合でも、部分的なワイヤーやゴム、アタッチメントなどを併用することで幅広い症例に対応できます。
矯正治療中だと気づかれない
矯正治療のデメリットとして「装置が目立つ」と考える方も多いと思います。一昔前までは矯正治療は子どもの治療が多かったのですが、昨今では成人になって矯正治療を希望する方が増えています。多くの方が「歯並びの見た目の悪さ」を気にして矯正治療を検討されることや、仕事等で人前に出る機会も多いため、装置が目立つことが懸念点となっているようです。
しかし、インビザラインは透明で厚みは0.5mmほどと薄く柔らかいウレタン素材で、歯だけを覆う最小の形態に作られているため、装着の違和感もほとんどありません。目立たないので矯正治療中であることを気づかれたくない方におすすめです。
来院回数が少なくなることもある
従来のワイヤー矯正やマウスピース矯正は、装置の調整や歯型採りなどで月に1度のペースで来院が必要でした。インビザラインは基本的に交換は自身で行うため、歯の動きが順調なことが確認できたら一度の来院で複数枚渡されることがあり、2~3か月に一度の来院になることもあります。
ただし医院によっては、毎月状態確認を行っている場合もあります。医院の方針によって異なりますので確認しておきましょう
インビザラインは症例・年齢に合わせたラインナップも
インビザラインは、これまでの多くの症例広告や研究がなされ、症例や年齢に合わせたラインナップも充実しています。
インビザライン・フル
製作できるアライナーの枚数が無制限で、全体的な歯列矯正が必要な場合に適した装置です。スペース不足によって前後に重なりがある、八重歯、出っ歯、咬み合わせが合わないなど、奥歯も動かす必要がある矯正治療はインビザライン・フルでの治療が適しています。
インイザライン・ライト
治療計画時に14枚のアライナーで終了できる症例に適した装置です。フルで受けるよりも制限がある分費用を抑えることができます。システムはフルと同じく奥歯も含めて動かすことができますが、枚数制限があるため比較的軽度の症例でないと難しい場合があります。
インビザライン・GO
奥歯を除いた前歯計20本を対象としたインビザラインです。アライナーは20枚で、軽度な不正歯列を整えるのに適しています。治療可能な範囲が限定されているためフルやライトよりも短期間・低価格がメリットですが、動かせるのが前歯だけなので、適応症例がかなり限定されます。
インビザライン・ティーン
10代のお子さま(おおよそ11~16歳)が対象のインビザラインです。思春期の多感な時期でも始めやすい工夫がプラスされています。この時期は永久歯が完全に生え揃っていないため、萌出途中の歯の過剰萌出を予防する「萌出タブ」や未萌出永久歯列が未萌出の歯が生えやすいようにする「萌出スペース」などの設定ができたり、装着時間に応じて色が変化するデザインにすることもできます。
インビザライン・ファースト
成長課程にあるお子さまのためのインビザラインです。矯正治療における「Ⅰ期治療」といわれる、顎の成長期と歯の交換期である6歳~10歳前後のお子さまが対象です。顎の成長発育をサポートしつつこれから生えてくる永久歯のためのスペースも確保し、同時に歯並びを誘導できる装置となっています。
まとめ
インビザラインは世界シェアNO.1のマウスピース矯正です。少し前まで「軽度な不正歯列しか治せない」というイメージだったマウスピース矯正ですが、インビザラインは奥歯からしっかり動かすことができる高い技術力を備えており、軽度な症例やお子さまの成長段階に合わせたラインナップなども充実しています。また、インビザライン公式が認定する高い技術を持った歯科医師に与えられる「インビザドクター」制度もありますので、医院選びの参考にされてみてはいかがでしょうか。