インプラント お悩み

インプラント治療の安全性は高い⁈ 治療の不安や医院選びについて

20.12.15

インプラント治療といえば、最初にインプラント体(人工歯根)を顎の骨に埋め込む「外科手術」が行われます。そのため、顎の骨に穴を開けることや手術というネーミングだけでも恐怖心を抱く方もいると思います。それがインプラントの安全性に不安を感じる要因となるのでしょう。
そこで今回、インプラント治療を受けるにあたって不安なことや気を付けた方がよいことなどをご紹介します。安全に適切なインプラント治療を受けていただくためにも、ぜひ参考にご覧ください。

治療前に感じる安全性への不安要素はどんなこと?

まずは、インプラントをするかどうかを迷っている方へ、治療に対して不安に感じるであろう要素をいくつか集めてみました。それぞれの安全性に関してご紹介します。

  • インプラント埋入するときの痛み対策は?
  • インプラント手術は歯茎の切開や顎の骨の切削など観血的な処置を伴うこともあり、必ず麻酔下で行われます。通常局所麻酔を行いますが、恐怖心や不安感の強い方には静脈内鎮静法や笑気麻酔といった全身的な麻酔を用いて行われる場合もあります。
    痛みや不安感などを取り除いてから処置を行いますので、苦痛や不安感に対しての配慮に関しては心配いりません。

  • 術後の痛みは長く続く?
  • 確かに、外科手術を伴えば、まったく痛みが無いというわけではありません。
    なぜなら、インプラントは顎の骨に埋め込むために、歯茎を切開しますし、顎の骨にも穴を開ける処置だからです。
    ですが、先ほどもお伝えしたように、処置中の痛みは感じないように麻酔を行いますし、処置後麻酔が切れたあとの痛みは「抜歯したとき」と同程度の痛みです。痛み止めや抗生剤が処方されることも多く、飲めばたいてい数日で痛みは徐々に治まります。
    薬に関しては医師の指示に従い、用法・容量を守って飲むようにしましょう。

  • 歯茎の腫れが心配です
  • 歯茎は切開するため、傷口が治るまでに一旦腫れることがあります。
    ですがこれは、傷口が治るためのものであり、こちらも1週間から10日程度で徐々に腫れが治まってきます。
    もしも腫れが引かない場合や、腫れが酷くなる場合には、他に不具合が起こっている可能性があるので、その場合にはかかりつけの歯科にご相談ください。

  • 入院は必要ないの?
  • 外科手術とはいえ、お口の一部分の処置ですので、手術後は当日に帰宅することができます。もしも全身的な麻酔を使用した場合は、一定時間歯科医院で安静にする時間を必要とする場合もありますが、当日には帰宅できます。
    1日安静に過ごしたら、翌日から激しい運動以外は通常通りの生活ができますので、お仕事を長期で休まなければならないといったこともありません。

インプラント体の身体への安全性は高い?

そもそもインプラント治療は、人工物を体に埋め込むのですから、素材の安全性や予後の親和性などを心配される方もいるでしょう。そこで次は、インプラント体の安全性について解説します。

  • インプラント体の安全性
  • インプラントの土台となる重要なインプラント体(人工歯根)の素材には、主に「チタン」が使われます。
    チタンは骨折した際に一定期間骨を固定するために埋め込まれるボルトなどにも使われる素材で、身体との親和性が高い素材としてよく用いられています。金属アレルギーの心配もほぼありません。

  • インプラント体の素材による違い
  • ただし、インプラントの材料は多くのメーカーが開発・販売しており、中には100%純チタンでないものもあります。
    インプラントの治療費が安く広告されているものなどは、材料でコストを抑えている場合もありますので、金属アレルギーなどが不安な方は治療前に確認しておかれることをおすすめします。

施術に関する安全性について

インプラント埋入術を受けるにあたり、安全性に対しての不安もあると思います。
実際、治療後にインプラントがなかなか顎の骨や周辺組織と結合しなかったり、腫れや痛みが引かないといった不具合を起こす事例が報告されています。
このような埋入手術で不具合が起こることは稀ですが、残念ながらゼロではありません。
ではどうしたら、安全性の高い治療を受けることができるでしょうか。

  • インプラントは高度な知識と技術が必要な治療です
  • インプラントは歯科治療の中でも難しい治療で、どの歯科医師でも行える治療ではありません。そのため、実際にインプラントを受けられる歯科医院が少ないのです。
    ただし、インプラントを行うための資格がある訳でもないため、歯科医師であれば誰でもインプラントを行うことはできます。ということは、治療する歯科医師によって技術に差がある可能性は「ある」ということになります。
    インプラントの安全性を高めるためには、信頼のおける歯科医院を選ぶということも大切なのです。

  • 技術の差によって起こり得る「差」とは?
  • インプラント治療後なかなか顎の骨と結合せずグラグラ揺れていたり、腫れや痛みが引かないなどの不具合が起こることがあります。
    歯科医師の知識や経験不足により、事前の検査や患者の健康状態のヒアリングなどが不十分のまま治療を行われてしまうと、切削時に深く掘り過ぎたり、周辺の神経を傷つけてしまった事例。また、埋入角度や深さを失敗してしまった場合、神経の麻痺や歯周組織の炎症などを起こすといった事例もあります。

  • 歯科医院選びは慎重に!
  • 治療前の準備不足や歯科医師の技術不足は、なかなか分かりにくいものです。
    できるだけ安全性に欠けるリスクを負わないようにするためには、歯科医院のインプラント経験値や歯科医師の専門性をしっかり事前に調べておくことをおすすめします。
    インプラントの「認定医」制度がありますので、登録医院を調べてみるのも参考なりますのでおすすめです。

まとめ

インプラントは保険適応外の治療となり、全額自費になります。あまりにもリーズナブルな治療費の場合、技術や材料などに関してリスクを伴うことも知っていただいた上で治療を受けていただきたいと思います。
インプラントは体の中に人工物を埋め込む治療ですから、不具合ややり直しは避けたいものです。安全性を確保するためにも、医院選びはぜひ慎重におこなっていただきたいと思います。

                                   記事一覧へ戻る