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歯科用マイクロスコープを用いた歯科治療をご提供
24.01.28
歯科で用いられるマイクロスコープは、肉眼と比較して、約20倍程度まで視野を広げて治療にあたることができる最新医療機器です。狭いお口の中で行う治療に際しては、より精密な治療が求められます。そこで、肉眼よりも、拡大鏡を用いた治療よりも治療精度をあげる事ができる「歯科用マイクロスコープ」について詳しく解説したいと思います。
マイクロスコープで正確・精密な治療のご提供を可能に!
歯科用マイクロスコープとは「拡大顕微鏡」のことです。医科で手術などに用いられる医療用マイクロスコープを歯科用にアレンジしたもので、医科がの最大拡大率7倍に対して、歯科用は約20倍程度まで拡大が可能。狭い視野でより精度の高い治療を行う上で重要な役割を果たしてくれます。
拡大鏡より高い拡大率で治療精度が向上
歯科治療では、近年拡大鏡を用いた治療を行う歯科医師が増えています。しかしどうしても根管内など暗く肉眼では目視できないエリアの治療となると限界もあります。
そこで、マイクロスコープを使用すると、暗いお口の中での微妙な歯の色の変化や歯面のヒビ、一本一本の歯の形状や神経部分の根管把握など、全てクリアに捉えることが可能となるため、飛躍的に治療精度が上がり、より精密で正確な治療をご提供することが可能となります。
マイクロスコープの活用方法
マイクロスコープは「精密で正確な治療」を行うために使用します。そこで当院では、どのような治療に活用しているのかご紹介したいと思います。
根管治療
根管治療とは、歯の根っこの治療のことです。虫歯で汚染されてしまった神経を抜いた後の「根管」は、菌で汚染されています。そのまま塞いでしまうと炎症を起こし、痛みや排膿などを招く恐れがあるため、神経を抜いた後は根管内を綺麗に消毒し、無菌状態にしてからでないと塞ぐことができません。
・根っこの治療はミクロの世界
しかし根っこの中は複雑な形をしており、また、数ミリしかないほど狭く暗いため、神経や細菌を完全に取り除くのは至難の業です。基本的には、レントゲン写真を参考にしながら、細いギザギザした形状のファイルやドリルの先のような形状のリーマーなどを用いて摘出するという、歯科医師の「手指の感覚」で行われます。ですので、残念ながら「取り残し」がゼロとも言い切れない治療でもあります。少しでも細菌を取り残してしまうと、根っこの中で金が増殖してしまい、再発してしまうこともあり、治療を繰り返せば、それだけ歯を何度も削ることになってしまいますので、最悪の場合、歯を残すことができなくなってしまいます。
・根管治療にマイクロスコープを活用
マイクロスコープには照射機能も付いているため、視野を明るく確保しながら、肉眼の20倍にも拡大した状況で治療することができます。細菌や神経の取り残しの可能性が非常に低くなり、根管治療の成功率を向上させることができます。
細かいヒビの発見
歯面上のヒビを「クラック」と言います。歯は、経年劣化や、噛み合わせの悪さなどから、気づかないうちに小さなクラックが入ることがあります。クラックが入っていることを見逃してしまうと、大きな衝撃や過度な負担がかかった際に、歯が根っこまで割れてしまう「歯根破折」を起こしてしまうことも。
そこでマイクロスコープを用いた審査を行っていると、肉眼では気づきにくい小さなクラックを見つけることができ、早期に適切な治療や処置を行うことができますので、歯の破折を未然に防ぐ可能性を高めることができます。
虫歯治療
虫歯治療においては、取り残しがないようにするためや、その後の修復物の関係などからも、蝕まれている部分よりも歯質を大きく削らなくてはいけません。マイクロスコープを使って虫歯治療を行えば、必要最低限に削ることができ、且つ、取り残す可能性も低くなり、2次カリエス(虫歯の再発)のリスクを下げることにも繋がります。
・コンポジットレジンによる修復治療の向上
浅い虫歯や、銀歯にするまでもない虫歯の場合、削った部分だけを修復する治療を行います。その際よく用いられるのが「コンポジットレジン」です。レジンによる修復は保険でも適応された治療で、よく行われている治療ですが、外れやすいというデメリットを解消すべく、広めに外れにくい形状に削るというのが一般的です。マイクロスコープを活用すれば、虫歯部分だけを取り除くことができるため、必要以上に削り過ぎずに治療を行うことができます。精度が上がれば、2次カリエスのリスクも減り、コンポジットレジン修復の精度も向上すると言えます。
・補綴物の適合性
虫歯治療で削った部分は、大きな虫歯だった場合はクラウン(全部覆う形状)、部分的修復でも可能な場合はインレー(部分的に埋める修復物)を入れます。修復物は歯の型取りをして、口腔外で作成するため、適合性は装着する日に初めて確認することになります。隙間や歪みがあると、そのから2次的虫歯になってしまう可能性もあります。マイクロスコープで確認することで、肉眼や拡大鏡で行うよりも適合の精度を確認することの精度が向上し、2次カリエスや外れてしまうなどのトラブルを減らすことにも繋がります。
まとめ
マイクロスコープは治療精度を格段に上げることができるため、歯科治療にはあ不可欠なものと言えます。施術する側の私どもも。作業がしやすくなるというメリットがありますが、一番はやはり「2次的症状」を起こさないようにすることができるので、患者様に安心して治療を受けていただけるということだと思います。これまでご案内した以外にも、歯周病治療などにも活用しております。気になる方はぜひお尋ねください。