矯正 お悩み

歯列矯正で肩こりが治るって聞いたけど本当!?

21.08.22

矯正治療といえば「歯並びがきれいに整う」という審美的な改善を一番に考える方も多いと思います。
しかし実は「正しい咬み合わせの位置に整える」という「お口の機能が正常に行われるようにすること」も重要な治療目的です。咬み合わせの悪さは全身の歪みや病気を誘発する要因となることがあります。ですから、矯正治療を行うことで肩こりなどさまざまな症状の改善につながるのです。
そこで今回、矯正治療を行うとどのような症状が解消する可能性があるのかご紹介します。
お身体の不調が「もしかすると歯並びの悪さが原因かも?」と思われる方はぜひご確認ください

歯並びが悪いとどんな不具合が起こるの?

歯並びが悪いと咬み合わせに「ズレ」が起こっています。なぜなら歯は上下左右に対象となる歯が生えており、しっかり咬み合う形状をしているため、歯並びが乱れていると本来噛み合う場所で咬めておらず、強く当たる部分や当たらない部分が生じているからです。
思いっきり力を入れた時にかかる圧力は70㎏、食事の際には40~60㎏くらいといわれており、正しいかみ合わせであればこの圧力を全体で分散して支えます。しかし咬み合っていない部分があると他の歯で圧力を補うため、大きな負担がかかってしまい、さまざまな弊害につながってしまうのです。

咬み合わせが合っていないと肩こりの原因になる?

歯並びの悪さからくる咬み合わせのズレが原因で、肩こりや腰痛の要因のひとつになっているのではないかといわれています。
あまり強く噛みしめる機会がなくても、日々の食事で自然に顎やお口周辺の筋肉には負荷がかかっています。咬み合わせのバランスが悪いと、かかる負荷が大きくなり血行が悪くなってしまうことから、だんだん肩周辺の血流も滞るようになってしまい肩こりに影響していると考えられているのです。

実は腰痛も歯並びが原因かもしれません

腰痛も実は歯並びが悪いことから起こっているかもしれません。これは、歯並びの悪さが影響して起こる「身体の歪み」が原因となる可能性があるためです。
咬み合わせが悪いと長年「咬みやすいところで咬む」というクセが付いてしまいます。ですからみなさん「咬めない」とは感じないまま食事をされています。しかし咬みグセがあると過度の負荷がかかる部分の筋肉だけが発達し表情菌のバランスが崩れ、顔の歪みや直立時の左右差などにつながることがあります。このバランスの不和が腰への負担を大きくしてしまい、慢性的に腰痛を起こしているかもしれないのです。

片頭痛も歯並びが原因かも!?

先ほどご紹介したように、咬み合わせがあっていないことの影響は頭につながる血管や筋肉などにも負荷をかけることになります。それらが頭痛の原因となっていることも考えられるため「歯列矯正を行って片頭痛が改善された」というケースもあります。
片頭痛の原因はさまざま考えられており全てが咬み合わせのズレが原因とはいえませんが、頭痛の要因の一つとなっている可能性はあります。

顎関節症も咬み合わせのズレが原因かもしれません

「顎関節症」も、咬み合わせのズレによる過度の負担が原因のひとつといわれています。お口周辺の不具合を起こして生活に支障をきたすこともあり、顎周辺の不具合が頭痛や肩こりの原因を誘発している可能性もあることから、肩こりがあって顎関節にも違和感を感じているという方もいるのではないでしょうか。

顎関節症とは

顎関節がカクカクしたり、食事で顎を動かす際にゴリゴリ、ジャリジャリといった雑音がしたり、痛みを伴うといった症状を感じる、口が開きづらいなどの症状を顎関節症といいます。
顎関節は上あごと下あごをつなぐ部分で、耳の穴の前あたりに位置しています。

原因は?

顎関節症の原因は不明点も多いため明確にはされていませんが、さまざまな要因が考えられています。主に考えられている原因には以下のようなものがあります。

・咬み合わせのズレた状態で咬んでいる
・歯ぎしりや食いしばりによる過度の負担
・頬杖をつくなど日常的なくせによる歪み
・精神的なストレスの積み重なり

顎関節症の治療法は

顎関節症の治療法としては一般的に「スプリント」というマウスピースのような装置を咬み、顎関節への負担を軽減する方法を行います。また開口訓練を行ったり、レーザーやマッサージなどの理学療法や歯ぎしり・食いしばりの改善なども行われます。
しかし、歯並びが悪いままでは根本的な原因が改善されていないので、治療を行って一時的に症状が緩和しても、再度負担がかかれば症状が現れることも考えられます。

顎関節症の改善は歯列矯正が有効的!?

顎関節症の主な原因も、結局は「咬み合わせのズレ」が大きく関連していると考えられます。咬み合わせのズレやストレスが原因で歯ぎしりや食いしばりが起こり、それによって顎関節やお口周辺の筋肉に過度の負担がかかります。また、頬杖などで骨格が歪むと歯列にも歪みが起こり咬み合わせがズレてしまいます。ですからこの原因を根本的に改善するためには、歯列矯正を行うことが有効的だと考えられます。

まとめ

マッサージや整骨院に通ってもなかなか肩こりが治らない。そのようなお悩みをお持ちで、もしも顎関節にも違和感をお感じの方は、もしかすると咬み合わせの悪さが原因になっているかもしれません。
歯並びの悪さは見た目の問題だけでなく咬み合わせの不具合を起こし、それが要因となって顎や筋肉、血流などに負担をかけているかもしれないのです。肩こりだけ、顎関節の不具合だけを治すことは根本的な改善に繋がっておらず、緩和しても再発することを繰り返しているのかもしれないのです。
繰り返す肩こりや腰痛、片頭痛などに悩まされている方が歯列矯正後に症状が緩和されたという例もありますので、気になる方は矯正歯科にご相談されてみてください。

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